【公式】群馬漁業協同組合

第44回 群馬県鮎友釣競技大会


群馬県漁連鮎友釣競技大会 in 上野村

開会式の写真

おとりの配布

【鶴が舞う形の群馬県】と称される群馬県の県境。この鶴の右翼先端付近に位置する上野村は、群馬県の南西部にあり、西に長野県、南に埼玉県と接する山間部にあります。

上野村のほぼ中央を西から東へ流れる神流川は、群馬県・埼玉県・長野県が境を接する三国山に源を発し、長野県との県境にある全国的にも珍しいシオジの純林(国指定天然記念物 上野楢原のシオジ林)を流れる細尾沢など、多くの支流を集めて、利根川の支流である烏川へと合流しています。

令和6年7月20日、この神流川にて、第44回群馬県漁業連合会鮎友釣競技大会(上野村漁業協同組合開催担当)が開催されました。

この大会は2年に1度開催され、県内の加盟する漁業協同組合や県水産試験場の方々が参加し、友釣りの技術を競うと共に、内水面漁協の振興や情報交換なども行われています。

全国的に高温が続き、群馬県内でも熱中症予防警戒情報が発表されたこの日、標高約500mの広葉樹豊かな上野村でも蒸し暑さが感じられましたが、その中で大会会場には18チーム54名の選手が集まりました。

大会会長や来賓の祝辞に続いて、第43回競技大会で団体優勝した利根漁業協同組合より優勝杯の返還が行われ、その後、上野村漁業協同組合の選手による選手宣誓、、競技ルールの説明と進み、いよいよおとり鮎の配布となります。


アユの痕跡を探す選手たち

競技開始の合図を待つ

今回の大会エリアは、大会会場を中心に、上流約300m、下流約1300mの区間が競技エリアとして設定されました。

選手は、エリア内であればどこでも自由に釣りを行うことができますが、移動手段として自動車や自転車の使用は禁じられており、全域を徒歩で移動する必要があります。また、友釣りでは、おとりの鮎を移動先に到着するまで、できるだけ元気な状態に保つため、時折アユの状況を確認しつつ、引き舟の水を新鮮なものに交換します。

おとりの配布から競技開始の合図まで、およそ25分。

開会式場近くを釣り場とした選手たちは、競技開始の花火が上がるまで浅瀬に座って涼をとったり、アユの魚影を凝視していました。しかし、このような大会では、早い段階でおとりを受け取った選手から移動を開始するため、比較的会場近くのポイントが早々に埋まってしまう傾向があります。

選手たちは、事前に確認しておいた川の形状やアユの痕跡がある、少し離れたポイントへ直行したり、アユの姿が見える有望なポイントを探しながら、川岸を下流へ移動していきました。


柳橋下流の様子

午前10時、競技開始の花火が上がると選手たちは一斉におとりをつけ、流れにおとりを送り出しました。

柳橋の上から下流の選手たちを眺めていると、競技開始から数分でアユがかかり始めます。長い竿が曲がり、鮎の走りに必死に耐える選手や、鮎タモに最初の1尾を取り込んで安堵した選手の表情から、これが試合であることを改めて実感させられます。

私ども群馬漁協協同組合の参加選手を探して、上流から下流まで見学を行いました。選手の間近で撮影ができないため、レンズ越しに観覧です。

他の漁協の選手も見学しながら全域を見て回りましたが、順調にアユが掛かる選手、次の1尾まで時間がかかる選手、まったくかからず首をかしげる選手など、自然を相手にしたポイント選びの難しさが感じられます。


釣果の計測

 

釣果の計測

アユの友釣りでは、アユ以外の魚がかかることもありますが、大きな魚がかかった場合、掛かった魚とおとり鮎を取り込むことができず、糸が切れ、おとりごとロストしてしまうことがあります。また、運よく取り込めても、おとりの体力が落ちてしまい、その後の釣行に支障が生じることがよくあります。

さらに、競技では、最初に配布されたおとりアユや釣ったアユの手持ちがなくなった時点で友釣りが継続できなくなり、競技が終了してしまいます。

そのため、釣り続けることで元気なおとりを入手できる一方で、ハコスチやイワナ等の大きな魚がかかると釣果が減ってしまうこともあり、最後まで気が抜けない釣行が続きます。

  

午後1時、花火が競技終了を告げると、柳橋の日陰で釣果の確認と計量が行われました。

大勢の計量を見守る関係者や選手に向けてアユの数が呼び上げられるたびに、周囲からは感嘆の声が沸き起こります。さらに、別の選手の好釣果が発表されると、その驚きの声は一層大きくなり、参加選手全員の計量が終わるまで、緊張と期待が交錯するひとときとなりました。

さて、今回の第44回 群馬県漁連友釣競技大会では、当組合のBチームが団体の部で第3位という素晴らしい成績を収め、個人の部でも野村氏が見事に入賞を果たしました。

写真は受賞時の様子です。


大会結果

★第3位 群馬漁協協同組合 Bチーム★
Bチーム 団体3位
3位の賞状
★個人の部 第3位 群馬漁協協同組合 野村氏★
個人 第3位
賞状

当組合選手の様子

アユを引き抜く
引き抜きの鮎
淵を攻める選手
アユの引きに耐える選手

その他

柳橋下流
最下流の赤旗
おとりの配布
開始直後
名物のアユの塩焼き
参加チームのメンバー